ママさん必見!「グンッと伸びるのは今!」幼少期に感覚神経を鍛える重要性
子育ての中で、こんなお悩み、思ったこと、感じたことありませんか?
・周りの子と比べてウチの子は運動神経が悪いと思う。運動神経を伸ばしたい!
・アスリートは小さい頃からいろんな運動をしていたと聞くけど、ウチの子どもの年齢は何をさせたらいいの?
・子どもは厳しい環境で育てないとダメじゃないか?
そのお悩みについて、私がお答えいたします。
目次
1.冒頭
2.幼少期は運動神経よりも感覚神経を伸ばすべき!
2-1. 神経系は5〜8歳までに成人の80%まで発育する
3.【伸び代に注目】年代別に合わせたトレーニングの重要性
3-1. 5歳〜8歳【プレゴールデンエイジ】
3-2. 9歳〜12歳【ゴールデンエイジ】
3-3.1 3歳〜16歳【ポスト・ゴールデンエイジ】
3-4. 17歳〜20歳
4.高度なテクニックの土台には幼少期からの積み重ねが必要
5.まとめ
1.冒頭
「この子には運動神経が良くなってほしい!」と願う親御さんは多いでしょう。もちろん運動神経はとても重要ですが、実は幼少期だからこそグーンと伸びる能力があるのです。
「子どもにはどんな運動をさせてあげたらいいのかわからない」という方のために、幼少期で鍛えるべき能力や、各年代に合わせた伸ばすべきポイントを解説します。
2.幼少期は運動神経よりも感覚神経を伸ばすべき!
人間の身体は、筋肉や腱、関節にあるセンサーから情報を受け取り、脊髄や脳を経由して運動神経に信号を伝えることで身体を動かしています。
温度や物体、圧力などの感覚を伝える能力は重要であり、下記のように、3歳頃から神経系が著しく伸びる傾向があります。
「スキャモンの発達・発育曲線」は、各年代に対してどのような器官・機能が伸びるのかを表しています。
グラフだけではイメージできない方のために、それぞれの特徴を詳しく解説します。
年齢によって物事を吸収しやすい時期と吸収しづらい時期に分かれており、最も吸収しやすい時期に適切なトレーニングをすることが重要なのです。
2-1. 神経系は5〜8歳までに成人の80%まで発育する
触覚や圧覚、痛覚などのさまざま感覚がありますが、特に手のひらや足裏は感覚を察知する能力に長けています。
その中でも足裏は感覚神経を鍛える最高の場所であり、幼少期から鍛えておくことで、スポーツ動作に重要なバランス能力の向上や、巧みなステップの獲得に期待できます。
また、「スキャモンの発達・発育曲線」からわかるように、神経系は5〜8歳までに成人の80%まで発育します。もちろん運動神経は重要ですが、運動神経を育むためには、幼少期から感覚神経を磨いておくことが重要なのです。
3.【伸び代に注目】年代別に合わせたトレーニングの重要性
「伸び代」という言葉があるように、各年代によって「今はコレを伸ばすべき!」というポイントが異なります。下記では各年代の特徴や伸ばすべき要素について解説します。
3-1. 5歳〜8歳【プレゴールデンエイジ】
5〜8歳は、主に神経系の発達が著しく、9〜12歳のゴールデンエイジを目前とするプレゴールデンエイジと呼ばれています。
親御さん目線だと、集中力が欠けている年代というイメージがあるようですが、実は高い集中力を持っており、常に刺激を求めている時期なのです。
「あれ?こんなこと教えてないのに、どうしてできるの?」と、自分のお子さんに驚かされたことはありませんか?これは、高い集中力と観察力の賜物です。さまざまな刺激を受けることで、お子さんは成長をしています。
プレゴールデンエイジでは、遊びの中でさまざまな動きを取り入れたような運動が好ましく、「投げる」「蹴る」「走る」「跳ぶ」という要素を盛り込むことで、専門的なトレーニングを習得する土台作りとなります。
3-2. 9歳〜12歳【ゴールデンエイジ】
9〜12歳は競技スポーツの観点からゴールデンエイジと呼ばれており、一生に一度だけ訪れる「即座の習得」の時期です。
全く新しい運動でも何度か体験しただけで、大まかな運動ができる力を持ち合わせており、
スポーツ界でも重視されている年代です。
しかし、「即座の習得」は、プレゴールデンエイジで得た運動経験の結果に左右されることが多く、バランスなどの感覚神経が形成している場合にしか見られない傾向があります。だからこそ、幼少期における感覚神経の習得は重要なのです。
3-3. 13歳〜16歳【ポスト・ゴールデンエイジ】
12歳以降は一般型と生殖器型の発育が急激となり、発育のスパートを迎えます。
骨の発育に筋肉の柔軟性が追いつかないことにより、成長痛を引き起こしやすく、これまでできていた運動が一時的にできなくなることもあります。
一方で、筋肉や呼吸循環器系などの能力が向上するので、持久的なトレーニングやそれまで身につけていた技術を磨き上げる時期です。
3-4. 17歳〜20歳
17歳以降は、生殖器型の発育が発達になるとともに、男性ホルモンの分泌も盛んになります。
また、骨格筋の発達も著しいため、積極的な筋力トレーニングやパワー系のトレーニングを取り入れる年代です。
4. 高度なテクニックの土台には幼少期からの積み重ねが必要
発育・発達は個人差があるので、自分の子と他人の子を比較する必要はなく、その子の能力に応じたトレーニングの量や強度を与えることが大切です。
そして、高度なテクニックを習得するためには下記のような土台作りが重要になります。
積み木をイメージしていただけるとわかりやすいと思いますが、細い木の上に重たくて大きい木を乗せても土台が安定しないので、すぐに倒れてしまいます。つまり、能力が伸ばしきれないということです。
しかし、上記の図のように、幼少期から太くて大きい土台を作ることで、さまざまな「能力」という積み木を何段階にも伸ばせます。
幼少期では高度なテクニックを求めるのではなく、ゴールデンエイジやポストゴールデンエイジに向けた土台作りをするべきなのです。
5.まとめ
「運動神経じゃなくて感覚神経っていうものがあるの?」と、驚いた方も多いでしょう。実は、感覚神経はさまざまなスポーツで重要な役割を担っており、幼少期ではすでに成人の80%まで成長しています。つまり、幼少期でやるべきことは運動神経や専門的な技術を鍛えるのではなく、感覚神経を身に付けることです。
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